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歯周病予防と生活習慣
歯周病予防と生活習慣
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨を壊す病気です。適切な治療を行わなければ、最終的に歯が抜け落ちてしまい、全身の健康状態にも影響を及ぼします。
歯周病は生活習慣と密接に関わっているため、生活習慣の改善で予防が可能です。本コラムでは、歯周病のリスクを高める因子をご紹介し、予防のための生活習慣改善方法について解説いたします。
歯周病のリスクを高める因子
歯周病のリスクを高める原因は、次の3つに大別されます。
- 口腔内の要因
- 環境の要因
- 生体の要因
口腔内の要因とは、歯並びや噛み合わせをはじめ、歯垢(プラーク)や歯石、歯磨きの方法、歯ぎしりなどです。歯ぎしりは歯周病の直接的な原因ではありませんが、歯ぐきに負担をかけるため、治りにくくなったり、悪化しやすくなったりといった悪影響を与えます。
環境の要因には、生活習慣やストレスなどが含まれます。具体的には、食生活や喫煙・飲酒、睡眠不足などです。特にタバコは歯ぐきの血行を悪化させ、歯周病のリスクを著しく高めます。
生体の要因は、年齢や遺伝、持病などです。特に持病として糖尿病を罹患している場合は注意が必要です。
糖尿病の方が歯周病になると、インスリンの働きを妨げ、血糖が下がりづらい状態になります。
血糖値の高い状態が続くと、体の免疫機能が低下して感染症にかかりやすくなり、歯周病のなかでも歯槽膿漏(歯周炎)と呼ばれる状態になりやすいことがわかっています。
つまり、歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼします。
また、妊娠中の歯周病にも注意が必要です。
唾液は殺菌作用を持ち、歯周病の予防に役立っていますが、妊娠中は女性ホルモンの影響で唾液の分泌量が減少します。
妊娠中に歯周病になると、早産や低体重のリスクが上がるため、歯科医院での定期検診をおすすめします。
歯周病予防のための生活習慣改善
ご自宅ですぐに始められる歯周病予防は次の通りです。
- 正しい口腔ケア
- バランスの良い食事
- 質の良い睡眠
- 禁煙
- ストレス解消
歯周病は、細菌が原因の病気です。まずは、歯磨きをはじめとした適切なオーラルケアを意識しましょう。
また、生活習慣の改善やストレスコントロールも歯周病の予防につながります。喫煙や飲酒など、歯周病のリスクを高める行為は避け、規則正しい生活を送ることが大切です。
歯科医院での定期的な歯石クリーニングや、虫歯や歯肉炎の早期発見・早期治療も歯周病対策となります。歯周病予防のための正しいブラッシング方法や口腔ケアの習慣化についても指導いたします。
まずは当院までお気軽にご相談ください。
Q1:歯周病は全身にどのような悪影響を及ぼしますか?
A1:心筋梗塞や脳梗塞、誤嚥性肺炎のリスクを高めます。また、糖尿病やメタボリックシンドロームと相互に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。
Q2:歯周病予防のために定期検診はどのくらいの頻度で通えばよいでしょうか?
A2:個人差もありますが、3~4ヶ月に1回を目安に定期検診を受けましょう。歯石がつきやすい方や、虫歯や歯肉炎の治療後の方はより短い期間での検診を受けることをおすすめします。